チャランケチャラ
チャランケとは徹底的に言葉を尽くして議論するという意味。丘の上で議論をつくした場所。

釧路市はアイヌ文化が継承されています。釧路市ハルトリ（春採）という場所で幼い頃暮らしてきました。

春採にはチャランケチャラという場所があり、昔アイヌの人たちの祭時や対話の場所として使われていました。
学校ではアイヌの方々とともに学びました。

かつて和人のことすら「隣人」と呼び、自分以外の人たちを「神」と呼ぶ、彼らの精神性に守られながら幼少期を過ごしてきたことを誇りに思っています。

私が人権問題や差別といったことに異常に反応する原点はここにあります。またそのことが今の仕事につながっていると思います。

これまで多くの人たちと研修、ワークショップ、個人面談を行なってきましたが、どの人たちも自分自身を見てほしい、そしてもっと自分自身を見つめる時間が欲しいという渇望をもっています。
そしてもっと社会の中で組織の中で能力を発揮したいというビジョンをもっています。
　
そんな話をききながらいつも故郷にいる彼ら（アイヌの方々）を想い出します。

搾取され殺戮された歴史の中から成熟した精神性や文化が残してきた純粋な力強さをイメージします。
自らの可能性を信じ、また信じてもらえる人とともに歩んでもらいたい、ワークショップや研修、　面談は私にとってその願いを伝えるための場所です。
そして私自身もそのことを渇望し同じVisionを描く一人です。

一方で目をつぶりたくなる、知りたくもない傷口に目を向けることを促す場面もその場ではあります。

楽しいことと楽なことは似て非なるもの。出会った場というのは真剣勝負の場所であり、心の摩擦があって火が起きるとも言えます。
時に足をひきずりながら、険しく、厳しい顔をしながら登る山、歩く道もあります。全てはリーダーとしてのVisionを実現するためです。

丘から見た春採湖
丘の周辺には春採湖が広がる

知識や情報は今SNSで得られる時代になりました。そしてテクノロジーを頼りに仕事は効率化していくでしょう。だからこそ私たちが本当に幸福を味わえる時間人を幸せにできる時間について真剣に考える時がきたともいえます。人間らしさとは何かを真剣に問う時代です。

私は感覚、感情、行動にこだわりたいと思っています。
その場で変わる、2回目の研修で変化している人を何度も目撃してきました。改めて人間というのはすごいものだと思うばかりです。
当然ながら全員がそうなるわけではありませんが、もし出会えるならばあなたが変わるきっかけになれたらと思います。